抄録
Zanchor処理は,CFRP積層材のモードI層間破壊じん性向上に極めて有効な手段であることが確認されている.またZanchor処理による破壊じん性の向上の主要因は,板厚方向に配向した繊維束を起点とする繊維架橋(ブリッジング)の発生であることが示唆された.今回,モードI荷重下での破壊じん性の上昇傾向とブリッジングの発生との関連性を解明するため,面外方向引張試験とモードI層間破壊じん性試験の比較を行い,ZanchorによるモードI荷重下での破壊じん性上昇はブリッジンブの効果であることを確認した.
