抄録
カーキャリアの車軸は走行中に絶えず繰返し荷重を受けており,この金属疲労により車軸が破断するという事例が報告されている.そのような,車軸の疲労破壊を防ぐために,一年ごとの車軸の検査,メンテナンスが行われている.しかし,ある長さの表面き裂が検出されたとき,その車軸がどの程度走行が可能かということは不明である.本研究では,力ーキャリアの車軸に使用されているクロムモリブデン鋼SCM435について,疲労強度特性,疲労き裂進展特性を求め,ある寸法の疲労き裂検出後の車軸の余寿命を破壊力学に基づいて評価する方法を検討した.