抄録
本稿では、ワーク・エンゲイジメントに関する研究と実践の最近10-12年の動向を、レビューした。最初に、ワーク・エンゲイジメントの概念を改めて紹介したうえで、ワーク・エンゲイジメントの類似概念であるバーンアウト、退屈、ワーカホリズム、職務満足感との異同について言及した。次に、ワーク・エンゲイジメントの先行要因と結果要因を整理し、これらを統合した「仕事の要求度-資源モデル」とその理論的展開を紹介した。最後に、ワーク・エンゲイジメントを高めるための支援方策を紹介し、政策への展開について言及した。