抄録
本論文は,ピッチ制御可能な一枚翼の水平軸プロペラ型風車模型を製作し,ピッチ制御に伴い発生するネガティブダンピングの発生条件を実験的に明らかにしようとしたものである。風車模型はタワーか転倒するピッチング方向に一つの自由度を持ち,重心はこの回転の中心よりも下にあるので通常は安定な状態てある。この風車模型に風洞から風を流入させ翼を回転させる。この状態でピッチ角を周期的に変化させてタワーか転倒する方向のピソチンクの動揺角度かどのように変化するかを測定した。なお,実験では風洞風速は一定とし,この状態で翼のピッチ角を周期的に変化させた。ピッチ角を変化させる周期は,12秒〜20秒の間である。実験の結果,タワーを自由振動させた場合の動揺の周期である16秒でピッチ角を変化させた場合か最も大きく動揺する結果となった。