抄録
皮膚に触感を呈示する方法として, 機械的なピンの運動や電気的刺激を用いる方法が試みられてきた。本研究では新しい提示法として超音波の利用を提案する。ゲル状固体や液体中の数MHz超音波は容易に1mm以下のスポットに集束することができ, 非線形音響効果によってそこに放射圧を発生することができる。その圧力は触覚より十分高い時間応答で容易に制御することができ, 触覚提示に有効と考えられる。もう一つの可能性が, 超音波を皮膚内部に透過させ, 直接触覚受容器を刺激する方法である。本論文ではこの2つの観点から超音波による触感呈示の可能性を検討する。