主催: 一般社団法人 日本機械学会
会議名: 第25回スペース・エンジニアリング・コンファレンス
開催日: 2016/12/21 - 2016/12/22
可変速二軸ジンバルコントロールモーメントジャイロは、単一のアクチュエータで 3 軸姿勢制御が可能であり、搭載スペースに制約の ある超小型衛星では有望な装置であると考えられる。本論文では同装置一台を用いて宇宙機を制御するための、逆運動学に基づいた駆 動則を提案し、その有効性を数値シミュレーションにより検討する。提案手法では特異点を回避する際、従来挿入されていた修正項が 必要なく、参照トルクとの差が小さい精密なトルクを CMG が出力できるという特徴がある。また、提案する駆動則では特異点を回避 するか通過するかの判断を自律的に行う。数式モデルから予測された将来のジンバル角に加え、ジンバル角速度制限を陽に含む形で特 異点回避および通過に要するコストを計算しているため、従来よりも高い精度で判断が可能である。