抄録
車椅子使用者に負担の少ない,効率的な駆動を実現するためには,個人に適合した車椅子の設計や提供方法などを構築していくことが重要である.本研究では,駆動時の動作を最適化することで,エネルギーの少ない駆動フォームを与える方法を示す.上体を剛体リンクでモデル化することで,ロボットマニピュレータの分野で行われている軌道計画問題として定式化し,実験により得られた手先軌道などの基礎データに基づいて駆動フォームの最適化をシミュレーションにより行う.また,実験値との比較により,最適化されたフォームのエネルギー効率が改善されることを示す.