日本衛生動物学会全国大会要旨抄録集
第55回日本衛生動物学会大会
セッションID: C15
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一般講演 C01-21
アオダイショウ幼蛇咬傷の2例とマムシ咬傷の2例
*塩田 恒三竹中 秀也後藤 智子村上 正文宮本 はるみ片上 千絵齋藤 卓也
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抄録
1. 8歳,男性.右第4指を咬まれ1時間後ヘビを持って受診.咬み口は1個,軽度疼痛.発赤,腫脹は認めず.咬み口を洗浄.ソリタTの投与等で経過観察.ヘビは体調33cmのアオダイショウの幼蛇.2. 40歳,男性.キャンプ中に左下腿を咬まれ蛇を持って受診.3条の線状の紅班を認め,出血傾向は認めず.経過観察.ヘビは体長約35cmのアオダイショウの幼蛇で,上顎に4列の,長さ約1mmの鉤が各20本程度縦に並び,一部は脱落.3. 20歳,男性.咬傷4時間後にヘビを持って救急受診.右前腕に軽度の腫脹と疼痛.右親指外側に1個の牙痕.ヘビは体長約45cmのマムシの成蛇.セファランチンを中心とした治療を2日間行い,疼痛,腫脹は軽減.4. 9歳,男性.下校時に左第2指を咬まれ,咬傷35分後にヘビを持って救急受診.ヘビは体長約22cmのマムシの幼蛇.牙痕1個を認め手関節部まで腫脹,疼痛.マムシ抗毒素ウマ血清とセファランチン等を併用.5時間後左手全体腫脹.第3病日には腫脹も軽減.アオダイショウ幼蛇の背面の斑紋がマムシのそれと一見して似ていることから注意が必要と考えられた.
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© 2003 日本衛生動物学会
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