抄録
はじめに
当病棟は重症心身障がい者病棟で、全患者が自力歩行出来ず移動に介助を要するため、日中の多くをベッド上臥床で過ごしている。患者家族より「面会にきても寝てばかりいて、刺激が少ないのではないか」という意見があった。そこで、患者に合わせた離床方法を検討し日中の離床機会を増やすことを目的に人工呼吸器装着患者の離床に向けた関わりを行った。
方法
1.対象:人工呼吸器装着患者4名
2.期間:平成29年5月〜平成30年1月
3.方法:人工呼吸器装着患者の離床手順を作成し離床を実施する。時間確保のため処置等の業務調整を行う。実施前後で患者家族にアンケート調査を実施する。
倫理的配慮:家族に目的を説明し同意を得た。
用語の定義:離床とは人工呼吸器を装着しベッドごと病室から出ること。
結果
安全に離床を行うために、ケア・検査時間の業務調整を行い離床の日時を設定し、看護師の人員確保を行った。日光浴ができるよう窓際にベッドを配置し、医療機器の管理がしやすいように配置を決め、急変時に備え必要物品を準備した。離床グループが中心となり、離床日の担当者を決めスタッフへ伝達・協力依頼をした。デイルームでモニタリングしながら観察し、離床中の患者の状態に変化はなかった。以前はほぼ離床出来ていなかったが、今回の取り組みで離床実施率は平均95%であった。アンケート調査で実施前は「離床を増やしてほしい」という意見が83%で実施後「離床活動をしてもらってよかった」という意見が100%であった。
考察
手順の作成と業務調整、患者処置曜日の調整を行い、医師に依頼し協力を得たことで安全に行えた。また、責任者を決めて働きかけることで、離床の目的や必要性をスタッフが理解し、統一した方法で実施出来た。
結論
1.離床手順作成したことが人工呼吸器装着患者の離床拡大へとつながった。
2.離床手順を作成し、業務調整を行うことで安全に離床できた。