日本医真菌学会総会プログラム・抄録集
Print ISSN : 0916-4804
第49回 日本医真菌学会総会
セッションID: P-63
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アトピー性皮膚炎に対するイトラコナゾールの臨床効果とタクロリムスの新規作用
*津福 久恵杉田 隆加藤 博西川 朱實坪井 良治
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抄録
皮膚常在真菌 Malassezia はアトピー性皮膚炎 (AD) の増悪因子と考えられている。我々はこれまでに、AD 患者皮膚には高頻度に Malassezia が定着し、また大部分の患者に Malassezia 特異 IgE 抗体が産生されていることを報告してきた。この度は、タクロリムスの Malassezia に対する新規作用を見い出し、更に AD に対するイトラコナゾールの臨床効果について検討したので報告する。タクロリムスは Malassezia に対して in vitro で抗真菌作用を示し、またアゾール系抗真菌薬(ケトコナゾール、イトラコナゾール)と相乗効果を示した。ケトコナゾールおよびイトラコナゾールも低濃度で発育を阻止した。さらにタクロリムスは Malassezia の主要アレルゲンと考えられている Mal f6、MnSOD の遺伝子発現を有意に抑制した。次に成人型 AD 患者を対象に、イトラコナゾール 100 mg/日を 4 週間内服投与し、皮膚 Malassezia の菌量を TaqMan プローブを用いた real-time PCR により、特異 IgE 抗体価の推移はアラスタットを用いて測定した。イトラコナゾール投与により Malassezia の菌量と特異 IgE 抗体価は減少し、それに伴い治療効果が認められた。明らかな臨床効果を認めない症例においてもタクロリムス軟膏又はステロイド外用薬の塗布回数、使用量が減少していた。以上の結果から、タクロリムスは抗炎症作用以外に新規な抗 Malassezia 効果を有すること、またイトラコナゾール投与は AD 治療の一つと成り得ることが示唆された。
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© 2005 日本医真菌学会
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