日本医真菌学会総会プログラム・抄録集
Print ISSN : 0916-4804
第49回 日本医真菌学会総会
セッションID: P-77
会議情報
ポスター
Candida albicans に対するアゾール系抗真菌薬とラクトフェリンの併用効果について
*小林 奨宮崎 義継栗原 慎太郎泉川 公一掛屋 弘田代 隆良河野 茂
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
【目的】前回我々はアゾール耐性機序が明らかな株を用いてフルコナゾール (FLCZ) とイトラコナゾール (ITCZ) のラクトフェリン (LF) との併用効果について検討し、相乗的に作用する事を報告した。その機序として efflux ポンプの抑制や LF の鉄キレート作用が考えられた。今回 FLCZ の菌体内濃度がLF存在下で変化するか否か、また相乗効果が LF の鉄キレート作用によるものか否かについて検討した。【方法】菌株は抗真菌薬感受性の標準株である SC5314、CDR1 過剰発現ミュータント C26、CaMDR 過剰発現ミュータント C40、erg3erg11 ミュータント Darlington、実験的に作成した erg3 ミュータント CA12U を用い IC50 を CLSI M27A の方法に準じて計測した。菌体内の FLCZ 濃度は [3H ] FLCZ を用いて測定した。また培地に高濃度の 2 価及び 3 価の鉄を加え FLCZ と ITCZ の LF との併用効果に変化が見られるか検討した。【成績】[3H ] FLCZ の取り込みは LF 存在の有無とは関係なかった。高濃度の鉄存在下では FLCZ の LF との併用効果は消失した。しかし ITCZ においては LF との併用効果に変化はなかった。【結論】[3H ] FLCZ の取り込み実験にて LF による efflux ポンプの抑制という仮説は否定的であると考えられた。また高濃度の鉄を添加する事によって FLCZ と LF の併用効果が抑制された事から、LF の鉄キレート作用が FLCZ と LF の併用効果の機序であることが示唆された。しかし ITCZ では高濃度の鉄を加えても相乗効果がみられたことから、別の作用機序があると考えられた。
著者関連情報
© 2005 日本医真菌学会
前の記事 次の記事
feedback
Top