日本医真菌学会総会プログラム・抄録集
Print ISSN : 0916-4804
第49回 日本医真菌学会総会
セッションID: P-133
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診断に肺切除を要した肺放線菌症の一例
*海野 広道
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抄録
症例:48 歳 男性。生来健康。1 ヶ月持続する発熱と左上葉の肺炎像のため平成 14 年 10 月に初診。当初肺抗酸菌症を疑って気管支鏡検査(生検・培養)を行ったが診断に至らず、クラリスロマイシンを 2 ヶ月使用したところで症状が寛解し、drop out していた。4 ヶ月後に咳・微熱が持続するため再来し肺炎像の増悪を認めた。セフジトレンピポキシル → アモキシシリンの内服が奏功したため、肺放線菌症の可能性を考えてアモキシシリンの長期内服を予定していたが、症状改善とともに再び治療が中断してしまった。10 ヶ月後の平成 16 年 5 月になって咳・血痰・膿性痰・発熱を主訴に再来し、左上葉全体に及ぶ空洞を伴う浸潤陰影を認めた。アンピシリン点滴 10 日で症状軽快し、以後アモキシシリン 1500 mg を 2 ヶ月続けたものの肺空洞陰影の改善は不十分で、再度の気管支鏡検査でも診断に至らなかった。さらに 2 ヶ月間のアモキシシリン内服を行ったが陰影は改善せず、平成 17 年 1 月 20 日手術。左上葉は高度に癒着し、葉間が全く分離できず、肺全摘術となった。上葉内の 7 cm大の病変の中心は空洞化し内部には壊死物質と放線菌の Druse と考える構造が散見された。
最終診断:Actinomycosis of the lung
考案:肺放線菌症を疑いながらも、繰り返した気管支鏡下生検にて診断に至らず、最終診断に肺切除術を必要とした。空洞が形成されてからは長期のペニシリン製剤の内服にても改善が不十分で外科的切除が必要であった。
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© 2005 日本医真菌学会
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