日本医真菌学会総会プログラム・抄録集
Print ISSN : 0916-4804
第49回 日本医真菌学会総会
セッションID: P-1
会議情報
ポスター
NBRC の微生物資源
*鈴木 健一朗
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

研究用あるいは検査のレファレンス用などの微生物資源は大学、あるいは公的機関に設置されたカルチャーコレクションが供給してきた。最近では広く動植物、微生物、遺伝子を対象として生物資源センター (BRC) という概念が生まれ、BRC には収集・保存する生物資源とそれに付随する情報の充実、知的財産権や安全に関する知的基盤の整備によってバイオテクノロジーと生命科学を支援することが期待されている。NBRC は中核的 BRC を目指し、ゲノム解析部門、生物遺伝資源開発部門とともに国内における微生物資源の充実を図っている。また、昨年度より特許微生物寄託センターも設置された。NBRC は、平成 17 年 3 月末で、28,051 株の微生物を保有し、約半数を分譲対象としている。登録株の約 7 割が糸状菌と酵母であり、真菌類が多いことが特徴である。平成 16 年度には 6,144 株を分譲した。 NITE-DOB は、アジアの 11 カ国とアジアコンソーシアム (ACM) を構築し、アジアの微生物資源の保全と有効利用に重点を置いて国内外の微生物の利用環境の向上を進めている。現在 NBRC は、特にタイ (BIOTEC) および中国 (IM-CAS) とそれぞれ生物資源センターの連携を軸にした微生物資源の相互移転や共同研究を推進している。また、人材育成や OECD の専門家会合における BRC 運営の標準化や国際ネットワーク構築にも積極的に取り組んでいる。

著者関連情報
© 2005 日本医真菌学会
前の記事 次の記事
feedback
Top