日本医真菌学会総会プログラム・抄録集
Print ISSN : 0916-4804
第49回 日本医真菌学会総会
セッションID: P-3
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病原真菌・放線菌のカルチャーコレクション
*三上 襄西村 和子
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抄録

真菌医学研究センターでは,医真菌学研究の進展と伴い,多くの病原真菌と放線菌株を収集してきた.当センターが全国共同利用研究施設としてなり,国内外の研究者との共同研究がさらに活発となり,新興・再興感染症の原因菌を含む,多くの菌株が収集され,現在では,約 277 菌属,1,400 種の病原真菌と17菌属,95 種の病原放線菌が保存され,2004 年度では,病原真菌と放線菌株の総計は 12,600 株に達している.
 特に病原真菌の中で高度病原性輸入真菌については,DNA クローンを供給の主たるものとする方針から,Biosafety level 3 の 5 菌種の 111 株については DNA を調整して供給が可能な状態になるなど,バイオテロ対策も含めて新しい菌株保存機関としての体制を整備している.病原放線菌,特に Nocardia については,世界的な保存機関として,多くの菌株を保存しているが,真菌センターによって提案された多くの新種が含まれている.
2002 年には,文部科学省の「新世紀重点研究創生プラン: RR2002」の実施に伴い,国はライフサイエンス分野において戦略的に整備することが必要な資源について,体系的な収集・保存・提供を行うことを目的に,「ナショナルバイオリソースプロジェクト」を立ち上げた.当センターは,病原微生物の中核的機関に選定され,阪大,東大,岐阜大(以上,細菌),長崎大(原虫)の 4 大学,理化学研究所 JCM および国立遺伝学研究所と協力して,プロジェクトを進めている.
(協力者:福島和貴,亀井克彦,横山耕治,知花博治,佐野文子,矢口貴志,田中玲子,矢沢勝清,伊藤純子)

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© 2005 日本医真菌学会
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