汎発性白癬5例を報告する。
び漫性落屑型汎発性白癬の4例はすべて成人型T細胞性白血病リンパ腫(ATL)に合併し、うち2例は汎発性白癬の診断を契機にATLがみつかった。汎発性白癬を発症した時点でのATLの病型はそれぞれ異なっていたが、いずれの例も白癬は難治であり,T細胞機能の低下に関連したと考えた.
もう1例は多発頑癬型であり、全身性ループスエリテマトーデスを合併していた。ステロイド剤の使用歴があり,抗CD20抗体による治験中に発症したためそれに連鎖するT細胞の消費によるとも考えた.ケルスス禿瘡も併発していたが、外用治療のみで汎発性白癬は軽快した。