2025 年 30 巻 2 号 p. 85-94
本研究では,音楽経験の違う対象者に調整的音楽療法(RMT)を2~3ヵ月実践してもらい,それが心理的・生理的ストレスに及ぼす影響を検討することを目的とした。年齢が21歳~49歳(平均年齢26.5歳±7.9)の12名の対象者を音楽経験別に2群に分け,RMT実践前後の心理的ストレス反応(SRS-18),コルチゾール,分泌型免疫グロブリンA(S-IgA)を継続的に測定した。また,対象者の感想や簡単なインタビューで質的分析も試みた。その結果,音楽経験者の心理的・生理的ストレスが軽減されていることが判明した。一方,質的分析結果からは,音楽経験者の自分が長く練習してきた楽器の音楽や演奏の好みに対して,強いこだわりを示すことが確認された。