音楽知覚認知研究
Online ISSN : 2434-737X
Print ISSN : 1342-856X
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解説
  • 宮田 紘平
    2026 年31 巻2 号 p. 59-70
    発行日: 2026/02/27
    公開日: 2026/08/09
    ジャーナル フリー

    ノリの良い音楽を聴くと,自然と身体が動き出す。この現象は,音楽の拍(ビート)を知覚し,その拍に運動を同期させる一連の能力(beat perception and synchronization, BPS)によって生じ,他の動物ではほとんど見られない。本稿では,BPSの進化的起源と神経機構に関する理論として「発声学習とリズム同期仮説」と「漸進的聴覚–運動進化仮説」を紹介する。そして両理論で重視される背側聴覚経路について,白質線維束に関する知見をまとめる。聴覚系と運動系を結ぶ神経構造とその機能を明らかにすることは,ヒトがなぜ音楽を聴くと身体を動かしたくなるのかという根源的問いの解明につながると期待される。

  • 積山 薫
    2026 年31 巻2 号 p. 71-85
    発行日: 2026/02/27
    公開日: 2026/08/09
    ジャーナル フリー

    この解説では,子ども,赤ちゃん,高齢者を対象に知覚認知研究をする場合の実際について,2つのトピックを例に,研究法上の留意点を述べる。1つ目のトピックでは,視聴覚音声知覚の生涯発達とその言語差に関して,具体的には,視聴覚音声知覚の言語・文化差,学童期の発達,乳幼児期の発達,高齢期の変化についての研究を紹介し,議論を進める。2つ目のトピックでは,楽器練習が認知機能に及ぼす効果について,具体的には,幼少期から練習を続けた高齢音楽家の脳の特徴,高齢期に始めた楽器練習を3年以上継続した効果についての研究を紹介し,楽器練習が脳に与える影響を若い参加者の結果と対比させながら考察する。

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