日本平滑筋学会雑誌
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N-(diethylaminoethyl)-2-methoxy-4-amino-5-chlorobenzamide dihydrochloride (Métoclopramide) の大腸運動におよぼす効果
福原 武中山 沃福田 博之禰屋 俊昭
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1968 年 4 巻 1 号 p. 22-25

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抄録

1)métoclopramide 5mg/kgの静注は多くの場合イヌの外来神経無傷ならびに切断大腸の運動の亢進をひき起すが, 支配神経がすべて切断された大腸ではこの薬物に対する感受性が増大する.たとえば, 0.5mg/kgが5mg/kgの効果に匹敵する.
2)métoclopramide10-6~5×10-5g/mlはラットの剔出大腸片の収縮を著明に亢進させる.また壁内神経要素の麻痺を来たすと考えられている薬物, tetrodotoxinを適用した後においても, 著明な収縮がひきおこされる.
3)1)および2)に述べた結果からこの薬物は直接大腸筋を刺激興奮させるものと考えられる.

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