近年供試体が大型となり, 特に曲げやねじり供試体に対してたわみ量の大きくとれる疲労試験機が各方面から要望されるようになった.
これにこたえるためには1サイクルのパルセータ吐出量を大きくしなければならない.
ところが使用者側としては大型供試体に限らず, ときには小さい供試体を小荷重, 小振幅にて試験を行ないたいことも生ずる. この場合はむしろ計測精度の高いことが望ましいので, 小型パルセータにより試験を行なうべきであるが, 経済的見地からこれを許さないのが実情である.
これは大型パルセータでは小荷重, 小振幅とすれば荷重波形がくずれて正確な荷重計測を行なうことができないからである.
本文はその原因の解析と, その対策として大ラムのなかに小ラムを併設して波形のくずれを除去するとともに, あわせて経済運転を行なえるようにしたことについて述べる.