抄録
内視鏡AIは本邦同様,海外でも急速に導入が進み,大腸ポリープや胃・食道癌などの早期発見への寄与が期待されている.米国FDAや欧州CEマークの承認を取得したシステムも現場で利用が進む一方,アルゴリズムの偏りや法的・倫理的問題など課題は依然多い.韓国や中国では大規模データを用いた研究が活発化し,各国固有の規制や承認プロセスが整備されつつある.今後は国際的なエビデンスの蓄積と,医療従事者との協働による精度向上と説明可能なAIの開発が求められる.本稿で,欧米やアジアを中心に海外で進められている内視鏡AIの規制と臨床応用の現状について概説する.