日本看護技術学会誌
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短報
頸椎術後患者のための頸部固定方法の提案
岡本 千里夏田 真理子
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2008 年 7 巻 1 号 p. 78-82

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抄録

 整形外科領域における頸椎術後の頸部固定には, 砂嚢を使用した固定方法が教科書などでも紹介されており, 多くの病院で使用されている. しかし, 砂嚢を看護用具として頸部固定に使用する際には, 患者の安全 ・ 安楽などに問題を生じており, これに関する看護研究も多く報告されている. 本研究では, 砂嚢固定の問題点を検証し, 対象者の安静時の負担, 砂嚢の不潔感, 固定の不確実さ, 看護師の負担などといった問題が明らかとなった.
 これらの問題点を踏まえ, 患者の床上による頸椎固定方法の改善および看護師の作業面においても改善することを目的として, 安全 ・ 安楽 ・ 清潔で, 固定性がある頸部固定枕 (新固定法) を考案し,その用具の実験的な評価を行った. その結果, 多くの改善がみられた.

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© 2008 日本看護技術学会
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