日本看護技術学会誌
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総説
研究による経験知の実証
―筋が通った看護技術を確立するために―
菱沼 典子
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2009 年 8 巻 3 号 p. 4-9

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抄録
 経験知に基づく看護技術を,技術として確立させるためには,①目的とする効果を現す作用機序,②臨床効果の証明,③効果が得られる確率,④安全性の保障,⑤簡便かつ確実な手技の確立,⑥受け手が気持ちよいと感じることの 6項目が求められる.これらを探求する研究には,看護技術がもつ特徴によって,共通した困難性がある.それは①看護師と受け手の人間関係が結果に影響するが,そのコントロールが困難なこと,②刺激量が小さいため反応が小さく,反応を捉える指標が不十分であること,③受け手の主観的な評価に価値をおくが,その測定指標が不十分なこと,④受け手の条件に多様性があり,コントロールが困難なことである.1つの技術を確立するには,生理学的裏づけから生活行動上の効果までがつながる一連の研究を要する.この研究のあり方を biobehavioral nursing research と捉え,研究の推進にはさまざまな研究手法を有する研究者の協働が必要であることを示した.
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© 2009 日本看護技術学会
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