脳血管疾患患者は,疾患特性から誤嚥性肺炎に罹患しやすい集団である.誤嚥性肺炎の予防として口腔内環境の改善が指摘されているが,外来リハビリテーションを行う脳血管疾患患者を対象とした口腔内環境や口腔保健行動は明らかにされていない.そこで本研究は,外来リハビリテーションを受ける脳血管疾患患者の口腔内環境の実態とその関連要因を明らかにすることを目的とする.対象者はA病院において2024年9月~11月までに外来リハビリテーションを利用している脳血管疾患患者とした.調査方法は先行研究から明らかにされている下気道感染症罹患の関連要因について,カルテからの情報収集,インタビュー,口腔内の直接観察を行った.口腔内の直接観察では,Oral Health Assessment Tool -Japanese(以下OHAT-J)を用いて評価した.本調査は,研究者が所属している施設の倫理審査委員会で承認を得て実施した.分析対象者は25名(参加率55.6%)であり,OHAT-Jの合計点は1.67点(SD 1.47)であった.麻痺がある者のOHAT-Jの合計点数の平均点は0.8点,麻痺がない者の平均点は2.2点であり,麻痺のある者はない者に比較して口腔内環境が良かった(p=0.02).外来リハビリテーションを受ける脳血管疾患患者では麻痺のある患者だけでなく,麻痺のない患者への口腔ケアなどの看護介入の必要性が示唆された.