日本感染看護学会誌
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実験研究
在宅での吸引カテーテルの保管法に関する示唆:汚染模擬痰吸引後に乾燥法で保管したカテーテルの生残菌数に対する菌量・菌種・カテーテル内径の影響
小川 俊子西尾 淳子鹿島 貴子岡田 忍
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2013 年 9 巻 1 号 p. 1-8

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抄録

気管内吸引後のカテーテルを乾燥した清潔な容器中に消毒薬に浸漬せずに保管するという乾燥法は,在宅ケアにおいて広く行われている.しかし,喀痰中の菌量や菌種,カテーテルの内径によってカテーテルに残存する菌数が影響を受ける可能性がある.そこで,筆者らは異なる菌量のS. aureus, P. aeruginosa, A. baumannii, S. marcescensで汚染した模擬痰を8Frと14Frのカテーテルで吸引し、乾燥法で保管した後のカテーテルの生残菌数について比較した.いずれの菌でも模擬痰中の菌量が多くなるほどカテーテルの生残菌数も増加していた.S. aureusはいずれの菌量の汚染模擬痰を吸引した場合も,保管中の生残菌数はほとんど変化せず.107/ mL,108mLの汚染模擬痰では約102CFUの菌が残存していた.P. aeruginosaは,14Frのカテーテルではいずれの菌量の汚染模擬痰でも経過とともにカテーテルの生残菌数は減少したが,8Frのカテーテルでは生残菌数は吸引直後からほとんど変化せず,特に108mLでは,吸引直後と同様に約102CFUの菌が検出された.A. baumannii, S. marcescensでは,8Fr,14Frいずれのカテーテルでも,時間の経過とともに生残菌数は減少したが,カテーテルの径が細い方が減少しにくい傾向にあった.これらの結果から,在宅で患者が呼吸器感染を起こしている際には,カテーテルをより頻回に交換したり,消毒を行うべきであると考えられた.さらに小児の患者のように径の狭いカテーテルを使用する場合には,カテーテルの汚染のリスクが増加することが推測された.患者の状況に応じて柔軟に保管方法を考えることが必要である.

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