2025 年 30 巻 1 号 p. 178-182
80歳男性、発熱と意識障害で救急搬送された。単核球優位の髄液細胞増多と水痘帯状疱疹ウイルス(varicella-zoster virus、以下VZV)DNA PCR陽性を認めVZV脳炎と診断し、アシクロビル(Acyclovir、以下ACV)を投与開始した。入院8日目に発熱と意識障害悪化と頭痛の訴えがあり、再検した髄液検査でキサントクロミーを認め、頭部CTでくも膜下出血を認めた。VZV血管症によるくも膜下出血と診断し、ステロイドパルスを追加した。意識障害が改善し、回復期リハビリテーションを経て8ヵ月後に復職した。VZV血管症ではACV単剤よりもステロイド併用療法で神経予後が改善する可能性が報告されており、VZV脳炎患者ではVZV血管症の有無を評価してステロイド併用を考慮するべきである。