NEUROINFECTION
Online ISSN : 2435-2225
Print ISSN : 1348-2718
特別講演
神経感染症画像診断update
大場 洋
著者情報
ジャーナル フリー

2025 年 30 巻 1 号 p. 9-19

詳細
抄録

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行は、世界中で医療および公衆衛生の枠組みを大きく変えた。COVID-19に関連した脳症が多数報告されるなか、ウイルス性脳炎や神経梅毒の増加も観察されている。また、地球温暖化により亜熱帯域での感染症の増加も懸念されている。神経感染症の原因となる病原体は細菌、真菌、原虫・寄生虫、ウイルスなど多岐にわたり、画像所見は非特異的な髄膜炎、脳炎、脳膿瘍、硬膜下蓄膿、感染性塞栓による脳血管障害、感染性脳動脈瘤などが一般的だが、比較的特異的な画像所見を示す感染症もある。本稿では、COVID-19を含む多様な疾患について、最新の画像所見を中心に解説する。特に新生児から高齢者までの年齢による病原体の違いや、近年急増している自己免疫性GFAPアストロサイトパチーなども取り上げる。

著者関連情報
© 2025 日本神経感染症学会
前の記事 次の記事
feedback
Top