2020 年 25 巻 2 号 p. 174-178
2018年9月6日に発生した北海道胆振東部地震において,海を挟んだ隣県である青森県Disaster Medical Assistance Team(DMAT)調整本部では,今まで経験のないDMATの海路での移動の調整を行った.23隊(29車両)のDMATを民間フェリーによる北海道への移動を補助した.今後は海路による移動を想定した準備や訓練が必要であると考えられた.また県調整本部の運営は,脳神経外科医の連携により可能となった.災害医療に関わる脳神経外科医は増えつつあるが,特に地方においては,脳神経外科医が災害医療においても重要な役割を果たすと考えられる.