2020 年 25 巻 2 号 p. 378-383
AVM of the corpus callosumは脳梁に発生する稀少な動静脈シャント疾患で,若年者に脳内出血で発症することが多い.繰り返す脳室内出血の原因として報告されることもあり,脳深部の病変のため,治療に伴う合併症も多く,慎重かつ適切な治療選択が重要とされる.今回,我々は繰り返す脳室内出血で発症した高齢のAVM of the corpus callosum患者を経験し,年齢と全身状態から侵襲的な治療は不適切と判断されたため,流入動脈塞栓術とガンマナイフ治療を行い良好な成績を得た.