NEUROSURGICAL EMERGENCY
Online ISSN : 2434-0561
Print ISSN : 1342-6214
腎機能悪化のためST合剤をモキシフロキサシン塩酸塩に変更し軽快したノカルジア脳膿瘍の1例
宮元 大央神部 敦司細谷 朋央坂本 誠黒﨑 雅道
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ジャーナル オープンアクセス

2024 年 29 巻 2 号 p. 116-122

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抄録

 ノカルジア脳膿瘍は全脳膿瘍のうち約2%と比較的稀であるが,その死亡率は他の脳膿瘍の3倍と予後不良である.確立した治療法は存在しないが,過去の症例の集積からsulfamethoxazole‒trimethoprim(ST)合剤が第一選択肢に挙げられることが多い.今回我々はノカルジア脳膿瘍と診断しST合剤にて治療を行うも,腎機能の悪化を来したためモキシフロキサシン塩酸塩に変更し軽快した症例を経験したため,若干の文献的考察を加えて報告する.

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© 2024 日本脳神経外科救急学会
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