2018 年 34 巻 4 号 p. 467-470
約8年前に発症した79歳のParkinson病男性が,起立性低血圧の悪化で入院した.Droxidopaを300mg/日より900mg/日まで増量し,pramipexoleを2.25mg/日より1.5mg/日まで減量した.起立性低血圧は改善したが低ナトリウム血症が出現した(126mEq/l).血清低浸透圧,尿高浸透圧,ADH高値など抗利尿ホルモン分泌異常症候群の診断基準を満たした.飲水制限を行ったが低ナトリウム血症は改善しなかった.Pramipexoleによる薬剤性抗利尿ホルモン分泌異常症候群と考え,pramipexole1.5mg/日をrotigotine 13.5mg/日に切り替えた.血清ナトリウム値は正常化し,再発していない.pramipexoleによる抗利尿ホルモン分泌異常症候群は希な病態であるが,投与中は注意を払う必要があると考える.