知能と情報
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原著論文
神経振動子場における局在振動の位相同期に関する研究
宮田 龍太伊達 章倉田 耕治
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2011 年 23 巻 2 号 p. 243-253

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抄録

これまで神経場のダイナミクスに関する研究が数多くされてきた.特に,局在興奮をもつ神経場は自己組織化マップ(SOM,Self-Organizing Map)のアルゴリズムの基礎をなしている.そこで我々は神経振動子場に着目し,局在振動をもつ3層の神経振動子場のモデルを提案する.2つのメキシカンハット型層内結合をもつ神経振動子場は1つないし2つ以上の局在振動を外部入力の複数の極大付近に安定して保持し,また各局在振動内では同位相に,そして異なる局在振動間では位相差を最大にするように位相を引き込むことがわかった.この神経振動子場は,情報分離に伴う結び付け問題を解く振動子型SOMの構成要素になりうる.

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© 2011 日本知能情報ファジィ学会
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