知能と情報
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一般論文
原著論文
  • 住野 奏, 原田 翔太, 満上 育久, 佐川 立昌
    原稿種別: 原著論文
    2024 年 36 巻 3 号 p. 647-654
    発行日: 2024/08/15
    公開日: 2024/08/15
    ジャーナル フリー

    本研究では,ある人物の発話中の顔映像をもとに,人物の変更や表情の調整を反映した映像を生成できる手法を提案する.提案手法は,First Order Motion Model(FOMM)をベースとしつつ,ソースに表情・視線変化を施すことのできる機構を組み込むことで,生成動画の表情・視線を任意に制御することを実現している.FOMMではソースの動画をターゲットの動画に転移させる手法であるのに対して,提案手法ではソースの特徴ベクトルに表情・視線変化を表す差分ベクトルを付加した上でFOMMを適用する.また,表情表出の度合いと視線方向を制御する重みを時間的に疎な時系列信号として記述することで動画を生成することも可能である.提案手法により多様な顔表情映像を生成し,適切に表情・視線の変化が制御されつつも違和感や破綻のない自然な動画が生成できることを確認した.

  • 伊藤 一也
    原稿種別: 原著論文
    2024 年 36 巻 3 号 p. 655-665
    発行日: 2024/08/15
    公開日: 2024/08/15
    ジャーナル フリー

    日本知能情報ファジィ学会のミニ四駆AI大会実行委員会は,2014年頃からマイクロコンピュータ,センサ,モータドライバなどを搭載したミニ四駆AI車両による競技会を開催している.ミニ四駆を含む自動車がコース上で速く走るためには,平均速度を高く維持することが重要である.さらに,ミニ四駆AIの研究を発展させるためには,最速で走行できる車両を設計する方針を工学的理論,計算式,数値で示すことが重要である.本研究の目的は,ミニ四駆の運動性能の理論を自動車工学理論に基づいて明確にすることと,逐次経験強化型学習アルゴリズムであるProfit Sharing法を用いたAIシステムの設計と学習結果を示すことである.研究の結果,車両速度を段階的に変化させることで高速を維持する学習効果が得られることが示された.また,運動性能の観点からは,スロープで減速した後の再加速能力を高めて平均速度を向上させる必要があることが示された.

  • 石原 聖司, 市毛 竣, 五十嵐 治一
    原稿種別: 原著論文
    2024 年 36 巻 3 号 p. 666-675
    発行日: 2024/08/15
    公開日: 2024/08/15
    ジャーナル フリー

    ファジィ制御ルールによる行動決定のための方策の表現と方策勾配法による強化学習とを融合し,各ファジィ制御ルールの重みや各メンバシップ関数の形状をそれぞれ規定する各パラメータを,エピソードあたりの報酬の期待値が極大となるように学習する方式が提案されている.この融合方式は,ファジィ表現に関する自由度が高く,各制御ルールの信頼度に相当するルール重みと各メンバシップ関数の形状とを同じ枠組みの学習法で自動調整できるという特長をもつ.自動車の速度制御問題への適用を通じて,この融合方式がルール重みを適切に学習できることが示されている.ただし,メンバシップ関数については,先験的な知識を基に人間が事前に設計した関数形を与えていた.そこで本論文では,メンバシップ関数をニューラルネットワークで表現してその重みパラメータをこの融合方式において強化学習することを考え,自動車の速度制御問題の事例を対象にその学習則を示す.自動車の速度制御問題へ適用した計算機実験の結果,適切なメンバシップ関数を提案手法によって学習できることを確認した.すなわち,本提案手法は,“長い/短い”,“速い/遅い”などのファジィ表現による概念を自動的に獲得するための一般的手法として適用できる.

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