知能と情報
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目次
特集:「自動運転のための知的処理」
会  告
特集論文:自動運転のための知的処理
原著論文
  • 新村 文郷, 川西 康友, 出口 大輔, 井手 一郎, 村瀬 洋
    原稿種別: 原著論文
    2020 年 32 巻 3 号 p. 705-712
    発行日: 2020/06/15
    公開日: 2020/06/15
    ジャーナル フリー

    本論文では,車両部位の検出に基づいて車載カメラ画像中の車両台数を推定する手法を提案する.車載カメラ画像では,道路混雑時に車両が他車両の大部分を遮蔽する状況が頻繁に発生し,その遮蔽により車両検出が困難になる.そのため,車両検出に基づいて車両台数を正確に数えることは難しい.そこで,画像中の車両部位を検出し,その検出数に基づく回帰により画像中の車両台数を数える手法を提案する.車両が大きく遮蔽された場合でも一部の車両部位は見えていることが多いため,SVRを用いて見えている車両部位の数と車両台数の関係を学習することで車両台数推定器を構築し,これを用いて車両台数を推定することで精度良く車両台数を推定する.実際に道路を走行した車載カメラ映像を用いて評価実験を行い,画像から車両を検出して数える従来手法に比べて,提案手法の方がより誤差の少ない車両台数推定ができることを確認した.

  • 山口 拓真, 奥田 裕之, 鈴木 達也
    原稿種別: 原著論文
    2020 年 32 巻 3 号 p. 713-721
    発行日: 2020/06/15
    公開日: 2020/06/15
    ジャーナル フリー

    他者とのインタラクションは運転行動における重要な要素であり,スムーズな運転を実現するためには他者とのコミュニケーションを解析する必要がある.現実の運転環境では直接的な意思表示が出来ない状況も多く,自動運転のようなドライバを必要としないアプリケーションではさらに致命的な問題となる.安全なシステムを設計するためには,センサから交通状況を把握し,状況に合わせて交通参加者間のインタラクションを理解する対話知能の実装が重要となる.インタラクションを解析するために,本論文ではPieceWise AutoRegressive eXogenous(PWARX)モデルを用いる.PWARXモデルは記号的な状態と連続的なダイナミクスを切り替えて対象の挙動を表現するモデルであり,運転行動を意思決定によるモード遷移とプリミティブなダイナミクスの組み合わせとして表現する.提案手法の有用性を示すため,インタラクティブなタスクである,狭路でのすれ違い行動を対象としてモデルの検証する.

  • 大田原 菜々, 稲子 明里, 塚原 裕史, 小林 一郎
    原稿種別: 原著論文
    2020 年 32 巻 3 号 p. 722-736
    発行日: 2020/06/15
    公開日: 2020/06/15
    ジャーナル フリー

    近年,車の自動運転の実用化に向けた活動が急速に進展している.今後,自動運転車の操作を容易に行うために,自然言語による対話的な操作を可能にすることが必要であると考えられる.そこで,本研究では,自然言語で表現される駐車指示から空間的意味内容を抽出し,その空間的意味内容と,車に備え付けられたセンサーによって認識される実世界を対応付け(グラウンディング)ることで,駐車指示内容に含まれる行動や物体などを表す言葉と,実世界上での行動や物体を結びつける手法を提案する.本研究では,駐車指示から空間意味内容を抽出する手法と,得られた空間意味内容と環境表現の対応付けを行う手法の2つを考えている.空間意味内容の抽出には,制約を組み込んだ特別な組み合わせ範疇文法(CCG)により与えられる構文木を中間情報として用いている.この際,未知語が現れた場合はCRFにより推定を行う.また,得られた構文木をリランキングすることで,精度を改善している.この構文木を,特定の変換規則によりSpatial Description Clause(SDC)と呼ばれる木構造による階層的空間意味記述に変換する.我々はKollarらにより提案されたSDCを拡張し,新たなタイプを追加している.グラウンディングを行う手法では,グラウンディンググラフと言う確率的グラフィカルモデルを生成し,グラフ全体の確率を計算することにより,それぞれの言語に対応したグラウンディングを出力している.構文解析が成功した文に対するグラウンディングの精度は全体で79.2%となった.

一般論文
原著論文
  • 小田 輝王, 工藤 卓
    原稿種別: 原著論文
    2020 年 32 巻 3 号 p. 737-745
    発行日: 2020/06/15
    公開日: 2020/06/15
    ジャーナル フリー

    脳波(EEG)に基づく非侵襲的ブレイン-コンピュータインターフェース(BCI)は,特定の計測部位と周波数帯域に限定されている.これらのBCIは,ターゲットとなるある特定の脳波特徴を認知的タスクによって誘発し,これを識別してBCIの動作を決定するため,この脳波特徴を再現よく発現するような,あるユーザーには適応するが,他のユーザーには適応しない場合がありうる.本研究では,ターゲットとなる脳波特徴を限定しない探索型BCIを提案する.本システムは,事前に計測部位と周波数帯域を選択せず,学習によってそのユーザーに適した,再現性のある脳波特徴を検出するのに適切な測定部位と周波数帯域を探索する.探索アルゴリズムには,学習型簡略ファジィ推論を用いたファジィテンプレートマッチング法(FTM)を用いた.その結果として,作成したBCIシステムを使用して右腕の運動イメージを検出することに成功し,特定の脳波特徴パターンに対応するファジィルールを学習によって自動抽出可能であることが確認できた.このことから,開発したシステムは事前情報なしで,あるタスクに対応する脳波特徴を学習し,これを検出することが可能であることを示した.本BCIシステムはまた,脳波特徴を検出する有効なツールとして使用することが可能である.

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