知能と情報
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原著論文
知識獲得モデルとしての自己組織化マップ
-連続音声からの教師なし音素体系の学習-
宮澤 幸希白勢 彩子馬塚 れい子菊池 英明
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2014 年 26 巻 1 号 p. 510-520

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抄録

人の知識獲得のプロセスを計算論的に検証する目的で,大脳皮質感覚野の情報処理を模擬した自己組織化マップが用いられる.本論文の目的は,自己組織化マップを用いて,人の乳児が母国語の音素体系を獲得する過程を計算論的に解析することである.先行研究では自然な入力信号の分布特性(音素の出現頻度やフレーム数)が十分に考慮されていなかった.本研究では,自然な連続音声を入力としてシミュレーション実験を行なった.実験の結果,100秒程度の日本語の連続音声から,5 %(/u/)~92%(/s/)の精度で音素体系が獲得可能であることが示された.

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© 2014 日本知能情報ファジィ学会
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