日本小児アレルギー学会誌
Online ISSN : 1882-2738
Print ISSN : 0914-2649
ISSN-L : 0914-2649
ガイドライン解説:小児気管支喘息治療・管理ガイドライン 2023
第1章 JPGL2023の作成方法・CQ
高岡 有理北沢 博二村 昌樹滝沢 琢己
著者情報
ジャーナル 認証あり

2024 年 38 巻 2 号 p. 233-237

詳細
抄録

小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2023は,既存のガイドラインと同様にMinds診療ガイドライン作成マニュアルに沿って作成されている.

ガイドラインのclinical question(以下CQ)は,エビデンスに沿った治療の推奨を目的として,専門家により意見が分かれる喘息治療の課題について設定された.今回はこれまでに設定された12のCQを継続し,新規に2つのCQを加えた.新規のCQは,患者指導として行われてきた環境中のダニアレルゲン対策の効果についてと,日常診療でしばしば行われている乳幼児のウイルス性喘鳴に対するステロイド薬投与の効果についての2つが選定された.

システマティックレビューは,各CQにおける既報の報告を参考にし,同様の方法でアップデートレビューを行い報告書にまとめられた.主なデータベースとしてMEDLINE, Embase, CENTRALを使用した.CQの推奨文は,報告書をもとにガイドライン委員による投票によって決定された.

診療医がCQの推奨文を活用する際には,ガイドラインに記載されている推奨文の解説も確認する.さらに本学会誌に掲載されている報告書も参考となる.

著者関連情報
© 2024 日本小児アレルギー学会
前の記事 次の記事
feedback
Top