【目的】重症ピーナッツアレルギーに対する少量の食物経口負荷試験(OFC)を検討した報告は少なく,至適負荷量を明らかにする.
【方法】2017年1月から2021年12月に,昭和大学病院小児科で総負荷量0.1gまたは0.3gのピーナッツOFCを初めて行い,ピーナッツ即時歴あり,またはAra h 2特異的IgE抗体価が4.0UA/mL以上を対象とした.OFCは40分間隔2分割法(1/3-2/3)で行った.
【結果】対象は51例,0.1g群33例,0.3群18例であった.群間で背景因子,特異的IgE抗体価に有意差はなかった.OFC陽性率は0.1g群33.3%,0.3g群72.2%で有意に0.3g群が高かった.閾値量別の症状グレード比較では,閾値0.03g(0.1gの1/3量)は,閾値0.1g(0.1gの3/3量と0.3gの1/3量)と0.3g(0.3gの3/3量)より症状グレードが低い傾向があった.
【結論】重症ピーナッツアレルギーのOFC総負荷量は0.1g以下が望ましい.
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