日本小児アレルギー学会誌
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Immunoblot 法によるトマト果実主要アレルゲンの同定
徳田 玲子近藤 康人川口 博史各務 美智子宇理須 厚雄
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2000 年 14 巻 4 号 p. 491-497

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抄録
我々は, トマト特異的IgE抗体 (CAP-FEIA) が少なくとも class 3以上の25例の患者血清 (このうち, 11例はトマト果実による口腔アレルギー症候群) を用いて immunoblot 法でトマト果実主要アレルゲンの同定を試みた. その結果, 46kDa, 25kDa, 22kDa, 18kDa, 14kDaのタンパク質バンドが50%以上の患者血清と反応した. これらのバンドのN末端アミノ酸配列を Edman 法で決定し, 相同性検索をしたところ, 46kDaは polygalacturonase 2A, 25と22kDaは β-fructofuranosidase, 18kDaは superoxide dismutase, 14kDaは pectinesterase であることが判明した. また, これらのタンパク質は superoxide dismutase を除いてトマトの成熟が進むにつれて増加することも明らかになった.
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