日本小児循環器学会雑誌
Online ISSN : 2187-2988
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不整脈治療update
住友 直方
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ジャーナル オープンアクセス

2013 年 29 巻 6 号 p. 291-299

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抄録

Sicilian-Gambitが開かれ,抗不整脈薬治療も大きく見直されるようになった.その後,頻拍性不整脈に対するカテーテルアブレーションが行われるようになり,不整脈治療が大きく変化した.3次元マッピングシステムの進歩もカテーテルアブレーションの普及に大きく貢献している.また植込み型除細動(ICD),心臓再同期療法(CRT)などのデバイス治療も行われるようになり,突然死予防に貢献している.不整脈治療に対するもう一つの流れは,遺伝子診断の発達である.QT延長症候群の遺伝子診断から始まり,Brugada症候群,カテコラミン誘発多形性心室頻拍,QT短縮症候群,進行性心臓伝導障害,家族性洞結節機能不全,家族性心房細動などが遺伝子診断されるようになった.遺伝子診断により,発現するチャネルが同定され,それに対する適切な薬剤選択が可能となってきた.

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© 2013 特定非営利活動法人 日本小児循環器学会
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