日本体育学会大会予稿集
Online ISSN : 2424-1946
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第70回(2019)
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08 測定評価
08測-12-ポ-22 カンボジアシェムリアップ州における子どもたちの体格と体力
日本との比較
*武藤 三千代白石 まりも渡部 鐐二
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p. 233_3

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抄録

 カンボジア国内におけるスポーツ振興、特に学校教育の中での「スポーツを通じた教育」へのニーズは高いとされている。一方、教室・運動場・教材・教員の確保など体育・スポーツ教育の実施に当たっての課題が山積しており、政府や各州教育局が中心となって、多くの国々から援助を仰ぎながら様々な取り組みを行っている。しかし、実際現在においても体育教師・指導者がいないため、体育の授業や運動が行われていない学校も多い。我々は、今回10年ぶりに再度シェムリアップ州の子どもたちの体格と体力の測定・調査をする機会を得たので、日本の同年齢と比較を試みた。シェムリアップ州の小学校5校の3,4年生を測定対象とした。測定時期は2019年3月であり、各小学校へ訪問し測定調査を行った。被験者は男子275名(8~15歳)、女子239名(8~13歳)、合計514名であった。測定項目については、体格は身長、体重、BMI(身長と体重の値から算出)、体力は、握力(筋力)、長座体前屈(柔軟性)、立ち幅とび(瞬発力)、時間往復走(敏捷性)であった。その結果、体格・体力ともに日本人に比較してシェムリアップの子どもたちが顕著に劣り、今後の対策が急務となった。

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