日本体育学会大会予稿集
Online ISSN : 2424-1946
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第70回(2019)
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09 体育方法
09方-10-口-09 床運動のひねり技における身体操作に関する研究
*針谷 理栄子阿江 通良柏木 悠阿江 数通畠田 好章
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p. 246_3

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抄録

 本研究の目的は、女子体操競技選手のひねり技を三次元動作分析し、各選手のひねり技実施中の身体操作を事例的に検討することにより、ひねり技の指導に役立つ基礎的資料を得ることである。N大学女子体操競技部員3名を対象にロンダート後転とび後方伸身宙返り2回ひねりを行わせた。全身および身体各部の角運動量、角速度などを算出した。被験者Aでは、ひねりはじめには、離床前の踏切局面にて上胴をひねり方向(左ひねり)に動かし、ひねり方向とは反対の腕を小さく胸の前に引き寄せることでひねり(z軸まわり)の角運動量を生んでいた。さらに、踏切局面においてひねり方向の左脚の角運動量が増し、空中局面では左右脚の角運動量が交互に増減していた。一方、被験者Bでは、離床後に大きく両腕をあげ、ひねり方向の肩を倒し(側屈し)両腕を引きつけることでひねりの角運動量を生んでいた。また、空中にてひねり方向に腕を素早く胸の前に引き寄せることで慣性モーメントを小さくして、全身の角速度を増していた。脚については、左脚の角運動量はひねりを妨げる方向に生じていた。このようにして効果的な身体の動かし方を検討した。

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© 2019 一般社団法人 日本体育学会
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