主催: 一般社団法人 日本体育学会
会議名: 日本体育学会第70回大会
開催地: 慶應義塾大学日吉キャンパス
開催日: 2019/09/10 - 2019/09/12
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日本のジュニア世代(U-15)におけるラグビーでは日本独自である12人制を採用している。15人制と12人制ではフィールドの広さや基本的なルールはほぼ同じであるが、ポジションの数が異なることでゲーム性が異なると予想される。本研究では、GPSを用いて12人制ラグビーの試合中の走行距離を測定しポジション間で比較することで、12人制ラグビーの特徴を捉えることを目的とした。対象としたチームは1チーム、試合は5試合であった。選手には試合中にGPSを専用のベストにて装着し、試合中の移動距離を計測した。データは試合の前半と後半で分けて計測し、本研究では試合の前半のみの約20分を分析対象とした。前半の距離の合計を算出し、ポジション間(フォワードとバックス)で比較した。ポジション間で比較した結果、走行距離に有意な差は得られなかった。また、距離の合計を時間で除した値を算出し先行研究の大学生のデータと比較した結果、本被験者の方が時間あたりの走行距離が大きい傾向であった。これらの結果には、15人制よりもスペースが広い分走行距離が大きく、フォワードも人数が少ない分多く走る必要があるとの12人制のゲーム性を反映されていると考えられる。