日本体育学会大会予稿集
Online ISSN : 2424-1946
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第70回(2019)
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11 体育科教育学
11教-12-口-57 小学校の体育授業における効果的な課題解決的な学習の手続きに関する研究
3年生の跳び箱運動の実践を通して
*藤本 晴菜吉永 武史友添 秀則深見 英一郎梶 将徳
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p. 314_3

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抄録

 児童の思考力や判断力を育成するためには、自己の課題を発見することやその解決に向けた学習過程を重視することが求められる。しかし、これまでの課題解決的な学習では、児童が選択する課題や課題の解決に向けた練習方法の選択に誤りが生じる場合がみられた。そこで本研究では、児童が自らの課題を把握し、適切な練習方法を選択することができるようにするための手続きについて検討した。具体的には、児童が効果的に課題解決的な学習に取り組むことができる教材ならびに学習カードの提供、児童が誤った課題や練習方法を選択していた場合に、それらを修正するための教師のかかわりを踏まえた学習指導過程(単元計画)を考案した。小学校3年生29名(男子15名、女子14名)を対象に、上記の学習指導過程に基づいた跳び箱運動の単元(全6時間)を実施した。その結果、誤った練習方法を選択していた児童に対して教師が課題を修正するためのフィードバックを提供することで、児童が適切な練習方法へ変更する場面が多くみられた。また、児童が記述した学習カードを分析した結果、多くの児童が自らの課題に合った練習方法を選択することができていたことが確認された。

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© 2019 一般社団法人 日本体育学会
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