日本体育学会大会予稿集
Online ISSN : 2424-1946
ISSN-L : 2424-1946
第70回(2019)
会議情報

11 体育科教育学
11教-12-口-59 小学校体育授業における思考・判断を促すICTの活用及び指導モデルの実践的研究
Peer Teachingと協働学習モデルを比較して
*吉井 健人大友 智深田 直宏宮尾 夏姫
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 315_2

詳細
抄録

 本研究の目的は、小学校体育授業における思考・判断を促す体育授業の在り方を実践的に明らかにすることである。我が国の教育において、思考力を中核とした資質・能力の育成の重要性が示されている(国立教育政策研究所、2015)。体育授業においても、いかに思考力を獲得させるかは、解決すべき重要な課題である。ICTを活用した課題の解決の一つとして、携帯可能で撮影・視聴が容易なタブレットPCの可能性が示唆されている。思考・判断を促す学習モデルとして、Peer Teachingと協働学習モデルに着目した。どちらも、役割を分担し、課題の解決へ向けて学習者が相互に言葉をやり取りする機会が保証されている(Metzler、2011)。しかしながら、タブレットPCを利用したPeer Teachingと協働学習モデルの思考・判断の成果は十分に検討されていない。対象は、小学校5年生の2クラスの走り幅跳びの単元であった。収集したデータは、抽出グループの会話、形成的授業評価、診断的・総括的授業評価であった。その結果、抽出グループの技能の改善に関する発話数の割合では、協働学習モデルの発話数の割合がPeer Teachingの発話数の割合より高い値を示した。

著者関連情報
© 2019 一般社団法人 日本体育学会
前の記事 次の記事
feedback
Top