主催: 一般社団法人 日本体育学会
会議名: 日本体育学会第70回大会
開催地: 慶應義塾大学日吉キャンパス
開催日: 2019/09/10 - 2019/09/12
p. 323_1
本研究は、「『水遊び』及び『水泳運動』の心得」(文部科学省、2018)の指導内容について検討するため、高学年の児童に対して夏季休業中の水辺活動に関する実態調査を実施した。調査対象児童は、都市部(106人)、山間部(143人)、沿岸部(110人)、計359人であった。調査項目は、①水域別の水遊びの有無及び頻度に関する項目、②実施した泳法に関する項目、③水辺活動の安全に関する知識を問う項目で構成した。項目別に回答を集計したところ、①プール、川、海における児童の水遊びの有無及び頻度は、地域によって有意な隔たりが認められること、③水辺活動の安全に関する児童の知識は、離岸流、河床、危険生物等の項目において、地域によって有意な隔たりが認められた。(詳細は、当日報告する。)これらの結果より、「『水遊び』及び『水泳運動』の心得」の指導内容は、地域の自然環境下の水域の特性を踏まえて構成する必要があることが示唆された。同時に、児童が水辺活動を行う場所別の多寡だけを重要視するのではなく、様々な水域での安全な活動を企図した指導内容を検討する必要があることが示唆された。