日本体育・スポーツ・健康学会予稿集
Online ISSN : 2436-7257
第71回(2021)
セッションID: 1P101-43-23
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体育心理学
ミャンマー共和国サッカートップレベルチーム選手の競技力向上に関する研究
心理的競技能力に着目して
*松山 博明堀野 博幸須田 芳正福士 徳文
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抄録

ミャンマー連邦共和国(以下:ミャンマー)サッカーは、1880 年代に英国人のサッカークラブチームの練習を見て興味を持った現地の若者たちが行ったのが始まりである。その後、1894 年には国内で多くのサッカーの試合が行われるまでになり、サッカーは非常に早い速度で広がり定着した(宇佐美、2002)。現在の代表チームのFIFAランキングは137位(2020年12月現在)である(最新FIFAランキング、online)。ミャンマーサッカー代表チーム(以下:代表チーム)は、これまでワールドカップ本大会に出場したことはなく、2018 FIFAワールドカップロシアは、アジア2次予選で敗退した。ただし、1960年代にはアジアレベルで好成績を残しており、1968年のAFCアジアカップで準優勝であった。かつてアジア競技大会では、1966年と1970年に2連覇を果たすなど、東南アジアの古豪として知られている(東南アジアの古豪、online)。そこで、本研究では、2018年シーズンミャンマーサッカー史上初の国内3冠を達成し、代表チームの主力選手が多く所属している国内トップレベルチーム選手の心理的競技能力診断検査(DIPCA.3)を実施した。その結果、ミャンマーは、日本サッカー選手の競技レベル別にみたDIPCA.3(Jリーグ・JFL/地域リーグ・都道府県リーグ)の分類比較から(堀野、2021)、総合得点では、JFL/地域リーグレベルに属していた。また、ミャンマーは、12因子別から比較すると忍耐力、闘争心、自己実現意欲、自信、決断力、予測力、判断力、協調性がいずれのカテゴリーレベルと比較しても高数値であった。しかしながら、勝利意欲、自己コントロール、リラックス、集中力が低数値であることが明らかになった。

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© 2021 一般社団法人日本体育・スポーツ・健康学会
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