日本静脈経腸栄養学会雑誌
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特集
在宅栄養管理の看護
柴崎 忍大井 麻紀子根岸 久美子土屋 誉八重樫 祐子片岡 ひとみ
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2015 年 30 巻 3 号 p. 765-770

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抄録
当院に入院される高齢患者の栄養障害の起因は、老老・認認介護や独居生活等の社会背景と関連していることが多い。このような中でスムーズな在宅療法の栄養管理を実施していくために、当院は「入院中」「退院後」の2つの側面から支援を行っている。入院中の支援として、早期退院を考え社会背景・日常生活動作を踏まえた個別性のある看護ケアプランの立案を行い、多職種カンファレンスを開催している。
 当院では訪問診療・看護を開設していないため、退院後の支援のひとつとして胃瘻交換外来を行い体重測定や血液検査を実施し栄養評価を行っている。
 また、定期的に研修会も開催し、在宅医療スタッフへの教育・啓蒙の活動をしている。
 患者の最も身近にいる看護師は、それらを総合的にマネジメントしなければならないため、フィジカルアセスメントの習得が重要であると考える。現在 NST(Nutrition Support Team;以下、NSTと略)認定看護師として継続看護の必要性を理解し、在宅療養のイメージを持てるような看護師育成と、栄養管理を踏まえた看護の実践を目的とした教育のシステムを作成し試行している。
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© 2015 日本静脈経腸栄養学会
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