日本静脈経腸栄養学会雑誌
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Print ISSN : 2189-0161
研究報告
経腸栄養剤持続投与における細菌汚染の検討
畠山 淳司馬場 裕之小野 秀高有村 明彦向山 仁鵜浦 康司大川 李絵佐瀬 裕子小野 佑花森田 幸一
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2016 年 31 巻 2 号 p. 739-741

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抄録
【目的】経腸栄養剤の持続投与は、注ぎ足しによる微生物増殖が指摘され、注意喚起されるに至ったが、衛生材料の進歩や経腸栄養剤の多様化により、改めて検討する必要がある。密閉型容器を用いた注ぎ足し持続投与下で、経腸栄養剤の種類によって微生物増殖に差があるかどうか実験的検討を行った。【対象及び方法】メディエフ®、オキシーパ®、エレンタール®配合内用剤 1包を 250mLに希釈した製剤をフレゼニウスポンプ用経腸栄養セット®に移し替え、 20mL/hで滴下させた。8時間毎に経腸栄養剤を注ぎ足し、24時間経過した段階で実験を終了した。経過中に 2時間毎にバッグ内とラインの先端から経腸栄養剤を採取し、細菌培養検査を行った。【結果】いずれの経腸栄養剤も全ての時間において、培養検査は陰性であった。【結論】密閉型容器を用いた経腸栄養剤の注ぎ足し持続投与における細菌汚染は、経腸栄養剤の種類に関係なく、どれも細菌汚染を認めなかった。
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© 2016 日本静脈経腸栄養学会
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