体力科学
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24時間強歩時の視機能の變化について
酒井 敏夫上岡 輝方栗原 毅夫長田 善博
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1951 年 1 巻 2 号 p. 70-72

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抄録
吾々は, 昭和24年度甲府高校24時間弧行遠足時に於ける視機能の變化を見る目的にて, 近點距離・調節弛緩時間・視力・中心暗點・色神の5種目の検査を實旋した。
1) 中心暗點・色神はこの様な肉體負荷にても何ら變化を示さなかつた.
2) 近點距離測定では, 負荷の程度に依り延長する傾向があり, 特に甲府・上諏訪間で著明な延長が見られた。
3) 調節弛綾時間に於ては, 上諏訪で著しい延長が認められたが, 小野・松本では逆に短縮する傾向であつた。
4) 観力は, 上諏訪・小野・松本と負荷に應じて低下する事が認められる。
5) これら諸檢査の結果より見て, この様に強度の競歩では, 身體機能は或程度の負荷になると定常状態に入り, その後は余り變動を示さす経過すると思われる。
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© 日本体力医学会
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