体力科学
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運動時の飲水が発汗反応及び体温冷却に及ぼす影響
佐藤 靖丈丹羽 健市
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1997 年 46 巻 1 号 p. 113-121

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抄録

運動時の飲水が発汗量に及ぼす影響を検討するために, 脱水状態及び種々の量の水分を補給しながら一定強度の運動を負荷し, その際の発汗量の相違ならびに体重減少率と体温上昇との関係及び飲水による体冷却効果から検討した.
1.運動時の発汗量は運動開始前の脱水状態時, 運動時水分非補給時, 水分補給時にかかわらずほぼ一定値 (968~996g/hr) を示した.
2.体重減少率は飲水量の増大に伴って有意に少ないが, 発汗量との間に有意な関係は認められなかった.
3.運動時の直腸温は体重減少率の増大に伴って有意に上昇した.
4.飲水による体冷却熱量は飲水量の増大に伴って増大し, 水分非補給時の貯熱量のほぼ13~45%の相当した.

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