体力科学
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ラット骨格筋線維におけるストレス蛋白質の特異的発現
大石 康晴石原 昭彦井福 裕俊谷口 紘八松元 尚大
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1998 年 47 巻 1 号 p. 87-92

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抄録
本研究は, 成熟雌性Sprague-Dauleyラットの腓腹筋を用い, 5種類の抗ミオシン重鎖モノクローナル抗体により筋線維を4つのタイプに分類し (types I, IIA, IIX, and IIB) , 2種類の抗ストレス蛋白質抗体 (anti-HSPs 60 and 72 antibodies) を用いることにより, 筋線維タイプ別のストレス蛋白質の特異的発現を検討した.
免疫組織染色の結果, HSP 60はslow type I線維のみに特異的発現がみられ, 一方, HSP72は多くのtype Iおよびtype IIA線維に発現がみられた.type IIXおよびtype IIB線維では, ストレス蛋白質の発現はみられなかった.このことから, 骨格筋線維のストレス蛋白質の発現は, ミオシン重鎖タイプと関連することが示唆された.
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© 日本体力医学会
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