体力科学
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成年女子の肺活量と最大換気量のノルムに関する研究
田多井 恭子
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1957 年 6 巻 6 号 p. 248-252

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抄録

成年女子の肺活量, および最大換気量のノルムを見出すため, 年令20~44才の健康な女子379名 (看護婦285名, 電話交換手94名) につきその測定を行い, 次の結果をえた。
1) 肺活量ならびに最大換気量に対する各種測定値の相関係数の中では, 肺活量は身長に対し (+0.46) , 最大換気量は体表面積に対し (+0.24) それぞれ最大を示した。
2) 肺活量および最大換気量のノルムを得るため, 次の回帰方程式を算出した。肺活量 (l) =〔2.019- (0.0105×年令) 〕×身長 (m) 最大換気量 (l/min) =〔64.2- (0.517×年令) 〕×体表面積 (m2)
これよりうる値は日本人成年男子はもとより, Baldwin他のアメリカ人女子よりも小さく, とくに最大換気量にこれが著しかつた。しかし年令による減少係数は, いずれに比しても大差がなかつた。
3) 上式による肺活量と最大換気量を算出するのに簡便なモノグラムを作成した。

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